ニュース 一覧

外科学新しい創傷治療-「消毒とガーゼ」の撲滅を目指して-

2016/05/24   -

夏井睦
教科書ではなく、ある講演に使われたPPTのファイル。【ここ】からダウンロード出来ます。タイトルの通り、消毒とガーゼを使わない創傷治療を目指した、人医の方のPPTです。内容はかなり衝撃的です。こんなにも劇的に外傷を治せるものなのかと感動しました。作者の方のウェブページにも、豊富な症例と、その結果が載っていますので、興味のある方は【ここ】を覗いてみてください。ヒトの治療例なので、そのまま動物には応用出来ない事もあると思います。しかし、獣医師で同様の治療を実践されている方もいらっしゃいます。これも、作者の方のウェブページにリンクが貼ってあります。一つ注意として、このPPTに使われている写真は、一部衝撃的な写真が含まれています。「動物の手術は大丈夫だけど、ヒトのはちょっと無理」という方は、閲覧に注意してください。(酒井)

神経学:BSAVA Manual of Canine and Feline Neurology Third edition

2016/05/24   -

Simon R Platt, Natasha J Olby Wiley 2004
Amazon

第二版まではぱっとしない本でしたが、第三版はどうしたことか、オールカラーで写真の質が良くなっており、わかりやすい図も大幅に増えました。まるで別の本です。神経のことをやや薄めに広くまとめてあり、大体の神経に関する事項はこの本に網羅されています。もっと詳しく知りたければ、雑誌の特集や成書をご覧下さい、というレベルです。神経学、CT/MRIをやりたい人にはオススメです。かなり高価ですが、一冊あるとかなり重宝します(Y)。

日本語版-BSAVA 犬と猫の神経病学マニュアルIII

内分泌学:犬と猫の内分泌疾患ハンドブック

2016/05/24   -

松木直章
ここ」から無料でダウンロード出来る、内分泌疾患について書かれたPDFファイル。つねに最新の情報に更新されており、松木先生のブログと合わせて読むと、大変勉強になります。
内分泌疾患は、取っ付きにくく、勉強しにくい分野です。しかし、きっちりとその病態を順序よく理解していけば、診断、治療の見通しを立てる事が出来ると思います。(酒井)

学窓社から第2版として書籍版が登場しました

腫瘍学:WITHROW AND MACEWEN'S SMALL ANIMAL CLINICAL ONCOLOGY

2016/05/24   -

Stephan J Withrow, David M Vail Elsevier 2006
Amazon

犬猫の腫瘍の教科書です。腫瘍化とは、診断、治療、各論が全編カラーで非常に分かりやすく書かれています。最新のEvidenceも掲載されており、腫瘍学Basicは十分に固められます。病理教室の学生さん達は、Biopsy、Necropsyで組織診断した腫瘍をこれで調べる、という事を平行してやっていくとより理解が深まると思います。学生中に腫瘍の勉強は必須ではないですが、興味がある方は是非一読することをお勧めします。米国獣医腫瘍専門医の小林哲也先生お勧めの1冊です。(FU)

管理人も紹介しようと思っていた一冊です。学部学生の間でも、参考書としては十分使えます。最近第四版が出版され、より最新の知識が得られるようになりました。(酒井)

診断がついた腫瘍に対してアプローチをかける場合に眺めているのがこの本です。それぞれの腫瘍ごとに総合的な情報が記載されており、「中皮腫の犬が来院したけど、先生はどうやって攻めてくつもりだろう?」という時にまとまった情報を得やすいと思います。(KA)

放射線学:Textbook of Veterinary Diagnostic Radiology

2016/05/24   -

Donald E. Thrall Saunders 2007(5ed)->2012(6ed)
Amazon

5版:獣医放射線診断のスタンダードな教科書。amazonでの評価も高く、Pennsylvania大学の教科書リストにも挙げられています。大動物、小動物ともに写真入りで、自分の理解度を測れる問題もついています。
残念ながら、私はあまり読んだことがないのですが、じっくりと読めばかなりの知識が得られそうな内容でした。誰か他の方のコメントをお待ちしております。(酒井)

6版:獣医放射線学の教科書です.第1部は放射線とは何かという話から始まり,続いてレントゲン・超音波・CT・MRIの原理の説明,画像診断のイントロがあります.第2部からは犬・猫・馬の軸性骨格・付属骨格・胸腔内臓器・腹腔内臓器の読影について説明がなされています.写真・図がとても豊富で,英語も平易です.まだ全てを読んだわけではないのですが,説明もわかりやすいという印象を受けました.

ネット上のサービスである“evolve”では本書に記載されている写真を閲覧できるほか,“chapter quiz”などもあり,このサービスを併せてフル活用すれば,かなり理解が深まると思います.(NaO)

放射線学:Radiographic Interpretation for Small Animal Clinician

2016/05/24   -

Jerry M. Owens , Darryl N. Biery Blackwell Publishing 2001
Amazon

よく見られるX線写真をイラストにした本。初めての読影を学ぶには良いかと思います。
しかし、イラストのみで写真がないこと、イヌネコに限られていること、放射線物理学に関する記述があまりないこと、などが欠点です。あくまで入門書として読むのが良いかと思います。(酒井)

日本語版-小動物の臨床X線診断・第2版 (最新の画像診断テクノロジー)

外科学:標準外科学

2016/05/24   -

ヒトの一般的な外科の教科書。ヒトと動物では解剖が違いますので、各論は参考程度に読むと良いと思います。お薦めは総論です。外科学を学ぶための基礎が細かく書かれています。こういった基礎の部分は、ほ乳類であれば共通する事が多いので、読む価値はあります。
ちなみに、標準シリーズには外科学の他にも、整形外科や脳外科あるいは眼科までさまざまな科があります。(酒井)

外科学:Small Animal Surgery Textbook

2016/05/24   -

Theresa Welch Fossum Elsevier 2007(Ed3)
Amazon
小動物外科の決定版。豊富なイラストで、大変わかりやすいです。
原著は最近改訂されました。日本語訳は一つ前の版まで出ていますが、small animal internal medicineと同様、異様に高い値段がついています。(酒井)日本語版-スモールアニマルサージェリー

外科学:Equine Respiratory Medicine and Surgery

2016/05/24   -

Bruce C. McGorum et al Elsevier 2006
Amazon
馬の呼吸器系疾患とその外科学に関する洋書である。馬の呼吸器系疾患は喘鳴症を始めメジャなーものとなっており、競走馬では特に重要視されている。本書は洋書であるが、どの章にも大判の見やすいカラー写真と図が添付されていて大著の取っ付きにくさを感じない。また各ブロックの頁上は色分けされていて使いやすい。
学生が勉強すると言う点から考えると、馬独特の手技(例を挙げるとTieBackなど)なども多く、大動物の中でもかなり特殊な一面を有するが考え方として非常に有効的な病態解釈が勉強できると思われる。(Naru)

外科学:ロジックで攻める!! 初心者のための小動物の実践外科学

2016/05/24   -

外科の手術書というと、"古い"あるいは"高い"ものばかりで、なかなかベーシックな教科書はありませんでした。この本は、翻訳書ではないからか、440 ページの分量でフルカラーにも関わらず1万円を越えません。
総論部分では、無菌捜査の基本である手の洗い方からドレープの掛け方、縫合糸の選択、手術器具の名称などにも触れており、まさに学部生が一から学ぶための教科書という様相を呈しています。各論についても診断方法から基本的な術式まで丁寧に解説されていますが、避妊・去勢や乳腺腫瘍切除から肺葉切除まで外科実習でやりそうな術式に限定されており、整形外科やそのほかの特殊な術式などについてはあえて掲載されてませんので、そうした部分については別の書籍で補うことにはなります。
全体として写真やイラストが多く、解剖生理や病理などの理論もしっかりした内容になっています。また、随所に様々なエビデンスも盛り込まれており、ある程度習熟している獣医師にとっても参考に値するものでしょう。これからの獣医学生および小動物臨床家はみな買うことになる一冊だと思います。 (kimu)