臨床獣医学 書評

内科学:Small Animal Internal Medicine

2016/05/22   -

Richard W. Nelson, C. Guillermo Couto Elsevier 2008
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小動物内科学の良書。Textbook of Veterinary Internal Medicineとは対照的に、図や写真が豊富で、フルカラーです。
日本語版はなぜか上下二冊に分かれており、価格も10万円ほどします。原著は改訂され、最新は第4版です。(酒井)

小動物内科学の教科書です.小動物内科学の教科書には本書(Nelson)と“Textbook of Veterinary Internal Medicine”(Ettinger)がありますが,Amazon.comでのレビューを見て,「Nelsonの方が主流かな?」と感じたので,こちらを買いました.写真が結構あり,英語は簡単で非常に読みやすく,説明もわかりやすいです.日本語版はすごく値段が高いので,小動物内科学に興味のある方は原著の利用をおすすめします.(NaO)

日本語版: スモールアニマル・インターナルメディスン

上-hontoで購入, 下-hontoで購入

内科学:Textbook of Veterinary Internal Medicine

2016/05/22   -

Stephen J. Ettinger, Edward C. Feldman Saunders 2005

獣医内科学のバイブル。上下二冊セットで、2000ページを超える教科書です。内容も、かなり細かい字で、これでもか!というくらいぎっしりと書かれています。写真等はほとんどなく、白黒です。
通読するものではないと思っていたのですが、米国獣医内科学専門医の受験のためには、通読が必須だそうです。いったい何日で読むのでしょう?
残念ながら、日本語版は二つ前の版で止まっています。(酒井)

日本語版-小動物内科学全書

内科学:The 5-Minute Veterinary Consult: Canine and Feline

2016/05/22   -

Larry P Tilley, Francis W Smith Lippincott Williams & Wilkins 2008
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非常に見やすい疾患別の参考書。A-Z順で、内科疾患を中心に様々な疾患に関してまとめられています。少ないもので1ページ、多いものでも見開き2ページにまとめられているので、大変見やすいです。どの疾患も、基礎知識、診断、治療、投薬、経過、その他など、統一して書かれています。
臨床家が、診察前の5分間で、その疾患の確認をする、といった目的で書かれているようです。しかし、学生が個々の疾患を調べる時にも、非常に役に立ちます。このページ数(1500ページほど)とこの分量で、この値段は安すぎるくらいです。
欠点としては、図や写真がほとんどない事でしょうか。付属のCD-ROMには入っています。余談ですが、この本の表紙の色が、初版では緑、二版で黄色、三版では赤色です。どんどん危険な色になっています。四版が発売されました。なんと予想通り表紙は黒色です。(酒井)

とある米国内科学専門医の先生は、Resident時代にこの教科書の使用は止められていたそうです。確かにすぐ調べられるのは良いのですが、あまりにも病態生理についての記述が少なすぎるからです。やはり病気を理解するには原因→体内病理動態→症状発現を理解しなければいけないということでしょうね。(F)

日本語版-小動物臨床のための5分間コンサルト【第3版】 犬と猫の診断・治療ガイド

内科学:The Merck Veterinary Manual

2016/05/22   -

3000ページほどの、充実した参考書。器官系統別に、様々な疾患について記述されています。
なぜか、ネットで全文読むことが出来ますので、買わなくとも読めます。【ここ】から行けます。日本語訳もありますが、最新版(9版)は訳されていません。(酒井)