基礎獣医学 書評

免疫学:Immunobiology: The Immune System in Health and Disease

2016/05/16   -

Charles A. Janeway, Taylor & Francis, 2001
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かなり事細かに、免疫について書かれています。これも図、表、写真ともにフルカラーで、大変見やすく、参考になります。通読できる量と内容ですが、講義を中心に、興味のある分野を読む、といった方法でも良いと思います。
免疫学を初めて学ぶヒトには、内容が詳しすぎて、あまりお勧めできません。基本的な分子生物学や、他の免疫学入門書を読んでから読む方が、より読みやすく、理解しやすいと思います。
この本の原著にはCD-ROMがつきます。これが素晴らしいです。文字や模式図だけではイメージしにくい免疫機構を、アニメーションと音声で解説してくれます。全て英語ですが、音声の内容も、別のファイルに入っていますから、それを見ながらであれば十分理解できます。さらに、教科書に含まれる全ての図(表、模式図、写真)が、パワーポイントあるいはpdf形式で閲覧できます。
日本語版は現在第五版、原著は第六版が出ています。画像は第五版の原著です。(酒井)

日本語版-免疫生物学―免疫系の正常と病理

薬理学:NEW薬理学

2016/05/16   -

ヒト用の薬理学の教科書。獣医学用の教科書では物足りない部分を補ってくれる教科書です。うちの大学では参考書として使われていました。
当然の事ですが、薬理作用は動物と違う可能性がありますので、この教科書を鵜呑みにして獣医薬理学関係の本を読まないのは危険です。あくまで参考書にしましょう。(酒井)

薬理学:新編 家畜薬理学

2016/05/16   -

家畜薬理学の一般的教科書。薬理学の総論と、代表的な薬物を学ぶには良いと思います。ヒトの薬理学の教科書では学べない、動物に対する薬効を学ぶためのものです。
残念ながら、全編白黒で、図もあまり多くなく、書式も一定していないため、読みにくくなっています。この教科書では不十分な箇所、あるいは理解しきれない箇所は、他の教科書をあたると良いでしょう。(酒井)

薬理学:新 獣医薬理学

2016/05/16   -

簡潔に書かれた薬理学の教科書。二色刷りで、重要な箇所がわかりやすく、図も多く含まれていて読みやすいです。各章の始めに重要事項のまとめが書いてあり、知識の整理にも役に立ちます。
初めて薬理学を学ぶに最適な教科書です。欠点としては内容が薄い事です。個々の薬の細かい注意は、他の本を参照すると良いと思います。(酒井)

獣医薬理学の教科書.図や絵が入っており,見やすいです. 内容は薬理学の基本を網羅したかたち.物足りなさも若干ありますが,教科書としては良い本だと思います.(NaO)

生化学:獣医生化学

2016/05/16   -

獣医学領域の生化学の教科書。動物に特異的な代謝等を学ぶときに参考になります。また、ヒトの教科書と比べて、比較生化学的記述がよく見られます(例えば、ビリルビン濃度の家畜間の差など)。全編白黒です。
ヒトと家畜は、その代謝が共通する箇所が多く存在するので、基礎の部分はヒトの教科書で学んでも大丈夫でしょう。しかし、動物に特異的なものはヒトの教科書では学べませんから、こう言った教科書で確認すると良いと思います。(酒井)

生化学:Biochemistry: International edition

2016/05/16   -

Lubert Stryer et al, W.H.Freeman & Co Ltd, 2006
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スタンダードな生化学の教科書。日本のamazonでは比較的好評価ですがですが、米国のamazonではいまいちな評価がついています。内容はフルカラーで、見やすくなっています。上記のシンプル生化学を読んだ後に、肉付けの意味で読み進めると良いと思います。
2007年現在、最新版まで翻訳されています。(酒井)

生化学:マッキー生化学

2016/05/16   -

絵が好きなヒトだったら、マッキー生化学(化学同人)がおすすめです。内容は人間バージョンだし無駄に思う箇所もありますが、一緒に分子生物学も学べます。なんてったって、オールカラー!という美しい書籍なので、イヤイヤ状態から脱出して楽しく理解できます。(SA)

生化学:シンプル生化学

2016/05/16   -

名前の通り、大変シンプルに書かれた生化学の教科書。生化学に初めて触れる人には、良い教科書だと思います。同じシンプルシリーズには、生理学や免疫学もあります。余計なことが書かれていないため、まとめられたノートの様に感じます。
代謝経路図は、シンプルにまとまっているので、私はノートに何度も書き写して覚えていきました。最低限の勉強をするには十分かと思います。しかし、突っ込んだ内容は皆無なので、さらに学ぶためには他の教科書にあたる必要があります。(酒井)

生化学:ヴォート基礎生化学

2016/05/16   -

生化学の教科書です.“基礎”とありますが,十分濃い内容になっています.カラフルなグラフィックがたくさん載っています.通読が十分可能なレベルの分厚さなので,浅く広く急いで生化学を学びたい人には適した本だと思います.(NaO)

生化学:Molecular Biology of the Gene

2016/05/16   -

James D. Watson, Tania A. Baker, Stephen P. Bell, Alexander Gann, Michael Levine, Richard Losick, Inglis CSHLP, Pearson, 2007
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分子生物学の中でも,遺伝子関係に特化した本.遺伝子に関する基礎中の基礎から発現過程について非常に詳しく,RNAiやモデル生物についても書いてあります.個人的にはTechniques of Molecular Biologyの章の存在がありがたかったです.ただ,誤植が多く,図が間違っている所もありました(翻訳版では直されていましたが).(NaO)
日本語版-ワトソン遺伝子の分子生物学 第6版